転勤族だけど、家を買うと決めたお話。

転勤に疲れてきた。

突然どないしたん、という話だけど、結婚をしてから「転勤て大変そう」だとか「私ぜったいに無理」だとかそういった言葉をたくさん言われてきた。もちろん図星だから大人気なく心の奥底で小さくカチンときて、その言葉への対応が本当に面倒だなと思ってついつい「いやいやこのスタイルが私には合ってるの」だとか「全国を旅できて楽しい」だとかプラスの言葉で返していたけれど、やっぱりどう考えても大変。認めようじゃないの。

それでもなんでもメリットとデメリットというものがあって、転勤族の妻のメリットといえばこれ。自称敏感な神経の持ち主の私にとっては、ずっとのご近所付き合いも人間関係の構築もがんばらなくていいから、対人の悩みが皆無というのは最大のメリットでもあって、すごく楽ちんで生きやすい。会いたい人とだけ会う、ということが自然と叶う。すごく幸せな暮らし方でもあった。

けれど「引っ越し」って、本当なら大きなライフイベントに数えられるような出来事だからすごく大変。手続きだって、美容室と病院探しだって大変。この10年の間に住んだすべての家が仮住まいな気持ちだし、間取りや立地に関してほぼ選択権のない、心ここに在らずの社宅暮らし。住まいに関しては言われるがままに身を任せていたから、思考の中からは消えていた。

自分は今、何県にいるんだっけな?

そんな感じで、ずっとふわふわした気持ちで暮らしてきた。自分が子どものときも、転校を何度かしたから、ずっとの土地で生きる人生がどんなものなのか想像もつかない。さらには数年前に両親が移住したものだから、青春時代を過ごした地にいる友だちに会いに行くにもホテル生活だ。どないなっとんねん、だ。拠点がゼロだ。

転勤は、だいたいが予期せぬタイミングでの異動命令で、ある日突然、数週間〜1ヶ月先の引越しに向けての荷造りが始まる。幸いなのかなんなのか、子どもがいない我が家の引っ越しは少々気楽で、引っ越しが決まった瞬間から、転勤先の土地に関する情報収集(主に観光)、スーパーや図書館、ブックカフェの情報収集、ホットヨガ教室の有無などを調べながら、冷蔵庫の中身を片っ端から片付けていくという作業に入る。これが小さな子どもがいる家庭だったら手続きが本当に大変なんだろうな、と思ったりする。

引っ越し前の最後の1週間は外食になって、引越し後も数日は外食で、大嫌いな荷解きと向き合う時間が訪れる。

なぜ大嫌いなのかというと、私の中の「こだわりが強い」部分のスイッチがオンになったとき、インテリアを整えるのにものすごいエネルギーを使うから疲れ果ててしまうのだ。与えられた社宅に入った瞬間に、素材、ディテール、おさまり、設備の使い勝手、設計者の意図や性格、生活習慣、施工会社の体質、すべてわかってしまうから疲れるのだ。色々わかるし、整えるのも得意だけれど、疲れるということはそんなに好きじゃないし、本当は合わないんだろうな、と最近気付きはじめた。

これが夫の定年まで、まだまだ続くのかと考えたら意識が飛びそうになる。

ということで、転勤族だけど拠点をつくってしまおう!の方向に頭を切り替えた。これからは二拠点生活を目指そうと決めた。

自分の人生は必ず自分の意思で変えることができる。たとえ夫がサラリーマンであっても例外ではない。いい時は、流れに身を任せるだけで勝手にいいようになるけど、何かから抜け出したい、変わりたいと思ったらまずは「腹をくくる」作業に入る。そして行動をする。はじめは少し大変なこともあると思うけど、それさえクリアしてしまえば色んなところから自分に必要なチャンスが降ってくる。

今は「拠点をつくる(翻訳→楽器練習用の防音室を手に入れる)」という明確な目標を夫婦で共有していて、調査と勉強もはじめてみた。

理想は、拠点となる家(とにかく防音室が必須アイテム)を建てて、転勤となったときは単身赴任扱いにしてもらって夫婦それぞれトランク一個で二拠点を行き来する暮らし。ホテル暮らしもいいかもしれない。拠点さえあれば大きな引っ越しがなくなって移動も楽だし、なにより「自分の家」があるということは心が安らぐ気がする。拠点が定まれば私も「腹をくくって」仕事を増やすこともできる。(あっ、まだまだ大学生活がメインだけど。)

生き方はひとそれぞれオリジナル。誰かの人生について、良いも悪いも存在しない。我が家の場合は、せっかく結婚したのだからできれば毎日顔を合わせて一緒に暮らしたいというのがテーマ。二人でご飯を食べたほうが楽しいし、毎日なんてことないことで爆笑して、いろんなことを共有するのが私たちにとってのベスト。

私の仕事も、パソコン一つあれば完結できるようなスタイルに変えたし、こんな人生を見込んでの放送大学での大学生生活(世界中どこにいても学べる)も選んだわけだし、幸い溺愛している楽器は最も移動に有利なフルートだしってことで、もうこれはきっと必然。身軽に生きる準備は、結果として整っていた。

なんでもそうだけど、経験してしまえば神経が図太くなって平気になるから、変わりたと思ったときは、重たい腰をよっこらしょと数センチでもあげてみるといいかもしれない。小さくはじめるのが大事。

そんなこんなで「拠点をつくる」と決め、新しい人生のはじめの一歩をクリアした我が家。

私の頭の中のグーグルマップでは土地探しもはじめてみた。ハザードマップと何百年分のその土地の歴史も調べたいよね、とか。こうしたい、あぁしたいのイメージをスクラップしたり。中古物件のリノベなのか、建築事務所での新築なのか、メーカーなのか。色々と調査。いざはじめてみると、ただただ、、とんでもなく面倒で、誰か私の代わりに勝手に完成させて欲しいと思ったりもするけれど、夫よりも私の方が詳しいはずだからここは私のがんばりどころ。クライアントの気持ちが今になってやっとわかった。大変だ。

できる、できないは置いておいて「とりあえず動いてみる」。これが大事。どうやっら叶えることができるのか。できない理由と不安はひとまずどこかに置いて、できることだけやってみる。叶える勇気が舞い降りてきたらもう大丈夫。きっと叶う。ちょっとしつこいくらいに追いかけるのが丁度いいかもしれない。

なんてことを考えながら、今日も真っ白な社宅でコツコツ、淡々と、今日のやることをこなす、そんな日々。

家づくりの勉強本、まずはこれ。

それでは今日はこの辺で。

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